Phyllanthus emblica /アンマロク
 科名属名学名 コミカンソウ科 Phyllanthus emblica (syn)Emblica officinalis
 タイ名 มะขามปอ้ม(マカーム・ポム)         別和名余柑子、油柑、マラッカノキ、アマロカ
 その他名称 英名Indian gooseberry。インド・ベンガル名amalaki。マレー名Melaka インドネシア名Malaka  中国名-余柑子、油柑、庵摩勒
 原産地 インド・スリランカ・東南アジア 
 用途など 果実を食用・薬用。染料。木材。装飾樹。          *サケーオ県(東部)の県木。
      
雄花  雌花
   
 チェンマイ市内にて撮影 花序  果実
   
 果実の生る様子  葉  葉(単葉互生)
     
市販の果実  実食  アンマロクのジュース


 樹形・幹・葉 高さ5~12m半落葉樹。 葉:単葉,互生。長さ2.5cm長楕円形で2縦列互生。羽状複葉に類似。
 花・果実 花:雌雄花同株同花序,黄緑色の小花。    
       果実:複液果。径1.3~2cm球形、6隔壁あり。黄緑~帯赤色に熟。 種子:6個 (各隔壁に1個)。
 花期 2~5月開花 果実は6~12に熟。
 
タイ名 タイ名มะขามปอ้ม(マカーム・ポム)は,樹形や(特に)葉がมะขามマカーム(=タマリンド)に似ていて,果実がปอ้ม(ポム)=扁円形であることに拠ると思われる。
和別名マラッカノキ。マレーシアの都市マラッカ(マレー語Melaka)は、本種のマレー名(pokok)melaka(pokok=木)そのものであり,アンマロクのことである。
 
 試食・試飲 果実は酸味と渋みが強く甘味は乏しく、余り美味しいものではない。ジュースはレストランのメニューにあったので飲んでみたが、やはり酸味と渋みが強く,薬用という感じがした。
 薬用 抗酸化作用あり,含嗽や毛髪用。 
*正倉院の『種々薬帳』に菴麻羅(アンマラ)と記録されているのが本種の果実とされている。
 
 植物染料 樹皮・葉を使って、繊維を茶黄色に染色する。
 
 仏典の植物 南伝仏典のつたえるところ「ブッダは(ウルウェーラーにて)マハーカッサパを教化するにあたり,カッサパの住処での朝食前にヒマラヤ雪林からアンマロクの果実(日毎に,マンゴー,ムラサキフトモモ,ミカン等になる)を持ち帰るという秘蹟を行った」とある。北伝仏典にも同様の伝えがあり,仏典に依ってはヒマラヤ雪林は須弥山や周囲の4洲,また持ち帰りの食物も多少異なることもある。
梵語名アーマラ,アーマラカ(amalaka)、漢訳仏典名ー菴摩勒(あんまろく)、阿摩勒(あまろく)る。

*マンゴーは梵語名アームラ(amra),アムパ,漢訳仏典名ー菴羅(あんら)、菴摩羅(あんまら)で、名称が類似しているので混同されやすい。
*タイトル和名アンマロクは、中国名ー余柑子、油柑、庵摩勒のなかから庵摩勒を用いた。*bai百科より
 
 雑感 花や果実が緑色で小さく地味なので見過ごし易いが、庭先や寺院によく植樹されている。 果実は市場で売られている。

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