Couroupita guianensis /ホウガンボク
 科名属名学名 サガリバナ科 Couroupita guianensis
 タイ名 สาละ(サーラ),สาละลังกา(サーラ・ランカー), ลูกปืนใหญ่(ルーク・プーンヤイ)
 その他名称 英名Cannon ball tree   
 原産地 ギアナ原産.
 用途など 寺院にインドサラの代用として植樹。
      
 花  果実
   
 チェンマイ市内にて撮影  葉  幹(果実は開裂)

  チェンマイ市内の寺院に植樹されたサーラ・ランカー。
       
 チェンマイ市内にて撮影(樹下を柵で囲んでいる)
 
 チェンマイ市内にて撮影(遊行像はブッダの高弟) 寺院のサーラ・ランカーの名表板

 樹形・幹・葉 高さ12~15m常緑樹(ときに落葉)。幹は通直。 葉:単葉,互生。長さ20cm長楕円形先尖。
 花・果実 花:花弁6,盃状形で内面紅色。幹・枝より70~80cmの総状花序を下垂。
       果実:液果。球形で大砲に類似。種子多数。
 花期 通年
 
 仏典縁りの植物ーインドサラの代用植樹 タイではインドサラ(Shorea robusta)=สาละอินเดีย(サーラ・インディア)の代用としてホウガンボクが寺院に植樹されている。スリランカの僧によりもたらされたので,สาละลังกา(サーラ・ランカー)とも称される。植物名としては英名Cannon ball treeのタイ語訳ลูกปืนใหญ่(ルーク・プーン=砲弾)・ヤイ=大⇒大砲の弾)が用いられている。
インドサラはタイでは暑すぎて開花しない(インドサラのページをご参照下さい)。日本では寒過ぎて育たないのと好対照である。なお,代用されているのであるから,通常の名称はสาละ(サーラ)であり当然ながら聖木である。

*タイでは聖木の代用は、名称も聖木と同一に変更され、等しく崇められる。本種に限ったことではない。日本では多くの植物愛好家は聖木の代用を認められないようで、異種・別種とか書かれて聖木誤認と強調され、時には名称変更までされている。代用とすれば全く問題はない。また実際に代用されているのでいると思われる。*代用と書かずに誤認と書きたいのかな??
 
 雑感 南伝仏典では,インドサラはブッダの生誕と入滅に際する聖木であるから,その代用としてのホウガンボクは殆どの寺院に植樹されている。このホウガンボクは,果実が大きくで重い球形なので落下するときは危険である。特に長い階段(バンダイ)の上にある寺院などはこの果実が転がり落下したりすると非常に危険である。従って,殆どの寺院ではホウガンボクの花の咲く枝(花柄)を全部,又は下部の一部を残して切断したり,樹下に柵を設けている。また花は数日で落下し無残,果実も落下後の異臭など問題はある。
しかしながら,この樹木は凛々しい樹形,花の美しい色や特異な形,巨大な果実など,魅力抜群の熱帯樹木である。ブッダの生誕・入滅に際する聖木としては相応しい選択ともいえる。
*「仏典の植物」索引の中に、別途「仏典縁りの植物」の索引を設けUpしました。

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