Hesperethusa crenulata /ヘスペレトゥサ・クレヌラタ
 科名属名学名 ミカン科 Hesperethusa crenulata (syn) Limonia crenulata
 タイ名 กระแจะ(クラチェ)、ตะนาว(タナーオ)   クラチェ=scented powder (芳香粉末)の意
 その他名称 英名ー    ビルマ名(tha.nap-hka=タナッカー)
 原産地等 インド・ヒマラヤ・ミャンマー           タイでは北部の雑木林・乾燥林に若干生育。
 用途等 幹・葉・果実は薬用多。幹は特に顔面の化粧用。果実は可食(酸っぱい)
    
 花序
   
シリキット植物園にて撮影(これは小木) 果実 葉 
   
 鉢植えの枝

樹形・幹・葉  高さ10~15m常緑樹。幹・枝に棘有。枝はややコルク質。葉;奇数複葉、互生。翼葉が発達。
花・果実 花:白緑色の小花。花弁4雄蕊5。集散花序。 果実:液果。径1cm球形。黒く熟。 種子:1~4個。
花期 4~5月。  
 学名について 従来Limonia crenulataをタイトルとしていたが、The Plant Listでは Hesperethusa crenulata がAcceptedとなっているので変更した。
 
 
タナッカー  タイのHPに最近、本種はビルマ名Thanatkaであり、ミャンマーの化粧品タナッカーの材料であるとの説明が見受けられる。どうやら、タナッカーの本命種と思われる。

タナッカーの材料は、本種だけでなくナガエミカン(Limonia acidissima)等、若干の他種が使われているようだ。日本ではゲッキツ(Murraya paniculata)との情報もある?。

この3種は、樹形・花・果実・葉が大きく異なっている。花・果実は季節によるが、葉は常に見られるので葉の画像があれば、一目瞭然で識別は容易である。ミャンマーでタナカの木を撮影される機会があれば、是非とも葉の形が判る画像を撮って戴きたいものである。
雑感 以前はチェンマイでは数本しか見ていなかったが、最近シリキット植物園に鉢植え数個(出荷用)と傾斜地に数本植栽された。
本種は複葉に翼葉が発達しているのが大きな特徴であり、葉を一見すれば判る。材は香り好く、皮膚への薬用効果は優れていて、最近ではタイでも、クリーム等にして市販されているようだ。日本でも流行るかも!

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