ベンガルFicus benghalensis / ベンガルボダイジュ
 科名属名学名 クワ科Ficus benghalensis  (syn)Ficus bengalensis
 タイ名 ไทรนิโครธ(サイ・ニコーロート) 
 その他名称 英名Banyan tree    インド名中国-名孟加拉榕
 原産地 インド原産・スリランカ・ネパール・東南アジア
 用途など 装飾樹。
      
 花嚢  葉
   
 バンコクにて撮影  気根  根元

 樹形・幹・葉 高さ30m常緑樹。枝開張。気根。気根が幹状化。
          葉:単葉,互生。葉身10~20cm円状卵形。革質。全縁。
 花・果実 花:雌雄花同株同一花序。多数の小花が花嚢内に開花。隠頭花序。
        果実:イチジク状果。径1.5cm程球形。対生。赤色に熟。
 花期 ほぼ通年
 
 タイ名 タイ名ไทรนิโครธ(サイ・ニコーロート)は梵語名ニグローダに由来する。
漢訳仏典名ー尼拘律樹(にくりつじゅ)も同じ由来である。阿闍波羅(あじゃぱら)も同じく梵語名の本種別名アジャパーラに由来する。なお、「仏教植物事典」(和久博隆)には梵語の別名バタ(Vata)、漢訳仏典名ー伐杔(*杔は口偏)もある。
*現在のインドの植物名には梵語名ニグローダを引き継いだ名称はなさそうである。
 
 仏典の植物 南伝仏典では伝える場面は。
1.ブッダは悟りを開いた菩提樹の下に1週間過ごした後,ニコローダ樹の下に移り1週間,そしてムチャリンダ樹の下に移り1週間,更にラージャーヤタナ樹の下に移り1週間過ごし,またニコローダ樹に下に移り戻られた。
2.前正覚山での苦行を終えられネイランジャー河畔のニコーローダ樹の下でスジャーターという娘の捧げる乳粥を食し,体力を回復された。
3.ブッダが幼年時代を過ごされたカピラバストーの郊外にはニコローダ園があり,ブッダとなられた後の15回目の雨安居はこのニコーロダ園こ滞在された。
4.過去仏第27カッサパ仏の成道樹。
 北伝仏典も同様に伝えである。(*スジャーターから乳粥を受け取られた際の樹木名は未確認)。
 
 雑感 チェンマイでの植樹は寺院境内を含めて意外に少ない。バンコクで撮った画像を掲載した。
 
 蛇足  維基百科wikipediaには、本種名は「孟加拉榕」とあり、続けての説明で 「在佛經稱為尼拘樹树(梵語 nyag-rodha,巴利語 nigrodha) 又称 尼拘陀樹、尼拘屡陀樹、尼拘律樹等」と掲載されている。

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