Tectona grandis  /チーク
 科名属名学名 シソ科Tectona grandis       (従来クマツツヅラ科)
 タイ名 สัก(サック)
 その他名称 英名Teak    インドーマラヤム名チーク   梵語名サカ(saka)
 原産地  インド・東南アジア他, 熱帯各地に植樹。
 用途など 木材(高級家具,彫刻)                  *ウッタラディット県(北部)の県木。
  
 花
 
 チェンマイにて撮影  花序
   
熟果実   葉  幹
     
 種子(袋は手で裂いた)    

樹形等 最高50mに達する落葉高木。主幹は直立。  葉:単葉・対生。長さ18~40cm広卵形。
花・果実 花;白色の小花,花弁連結?。円錐花序。
       果実:径2cm乾果,萼が袋状に発達。 種子1個。萼が発達した袋に包まれ風又は水散布。
花期 6~8月開花。   (落葉期間は長い)
 
 植物染料 花を使って、繊維を赤色に染色する。
 
木材 木材流通名はチークで優良木材として著名。材は固く伸縮率低く耐水性に富むので,建築用,船舶用に適している。落葉期間が長いので美しい年輪が形成されるようである。
19世紀に英(仏も)がチーク材を求めて北タイに押し寄せ大量に伐採している。当時は植民地への進出・支配に船舶建造は極めて重要でチークはその用材に適していたと思われる。近年は植樹も進みかなり回復しているが成長が遅く容易ではないようだ。なお,タイではチークは保護のため法律により伐採は禁止されている。
 
仏典の植物 北伝仏典(仏典の植物」満久より引用)の伝えるところでは,「シャカ族の祖先はヒマラヤ山南麓のチーク林に定住していた」,2「コーサラ国のハシノク王がシャカ族を討伐のため,軍を進めたとき,ブッダは行軍の路傍のチーク=舎夷樹(しゃいじゅ)の樹下に座禅して王を待った」とある。
チークの梵語名はサカ(saka)であり,私の推定では,タイ名สัก(サック)と漢訳仏典名ー舎夷樹(しゃいじゅ)はこの梵語名の音訳であり,同一由来だと思う。
 
 雑感 チェンマイでは街路樹として掘の周囲や公園に多数植樹されている。大木にして樹形は好く,開花樹の少ない雨季に華麗な白花を多数咲かせるので街路樹として見栄えは抜群である。また植樹多数の理由の一つに本種が仏典の植物であるからとも思われる。
風船状の果実の中の種子は大きく重い。遠くへの風散は不可である。落下してから転がるのだろう。


チークの街路樹  チェンマイの堀沿いに街路樹として植樹のチーク。
 

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