Aquilaria crassna/シャム・ジンコゥ
 学名 Aquilaria crassna 
 科名属名 ジンチョウゲ科 Aquilaria crassna                  
 タイ名 กฤษณา (クリッサナー) 
 その他名称 英名Eagle Wood  
 原産地 タイ・ラオス・ヴェトナム・カンボジア。   タイでは北方の乾燥林に生育多。
 用途など 香木(腐朽心材の樹脂に香り)。各部位薬用多。
    
 花  果実
   
 シリキット植物園にて撮影  葉  幹

 樹形・幹・葉 高さ25~40m常緑樹。幹は通直、極冠は傘形。葉:単葉・互生。卵形先鋭尖。全縁。波状。
 花・果実 花:花径1~1.5cm・萼筒先5裂・花弁10淡緑色毛多・雄蕊10。枝先・葉腋に数個の散形花序    
       果実:乾果。径2.5~3.5cm球形先端小尖・毛多。花弁が残って蔕(へた)を形成。裂開。種子黒色。
       (タイ語植物本 Wild.trees inThailand vol1を翻訳した。花弁10?)
 花期 3~4月開花。6~7月着果。
 
ジンコウ属(Aquilaria属)は東南アジアに15種が分布すると言われている。タイにはAquilaria malaccensis,Aquilaria crassna.Aquilaria subintegra. Aquilaria hirtano の4種が分布する。本種はシャムジンコウと称されインドシナ半島に分布し、沈香(樹液)は香りに甘味があり、良質の沈香が採れる。
 雑感 本種はシリキット植物園内では少し離れた山間の低地・湿地に生えていた。ここは蚊の溜まり場で行きたくない場所だが、本種は著名な香木であり掲載したいとの思い余って、蚊除けの重装備して出かけた。花は小さな緑色で肉眼では全く見えないので適当にシャッターを切って花らしい画像を得た(3月)。この果実は低い位置に生っていて目で見えたので撮影は容易だった(6月)。果実の位置からすると花も低位置でも開花しているはずなので、再挑戦してみるか!

本種は香木として著名であるが、香りの源泉は樹幹の芯材部に含有する樹脂の樹脂が腐朽して凝固 したものである。腐朽の仕方によって香りは様々であり、好い香りとは限らない。樹木は香りを放つことはなく、外からは樹脂の有無さえも判らない。香りの好い樹脂部分は高値で売れるため、自生の大きな成木は殆ど切り倒されてしまている。最近では中木までもが切り倒されて、本種の自生は激減しているようだ。異常なほどの高値で買う人がいるからだろう。

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