Crateva adansonii / クムボク |
科名属名学名 | フウチョウボク科Crateva adansonii * Crateva adansonii DC. subsp. trifoliat の札名 |
タイ名 | กุ่มบก(クムボク) ผักกุ่ม(パック・クム) *パックは野菜の意で,葉は食用。 |
その他名称 | 英名Spider Tree 中国名・台湾名ー魚木 |
原産地 | 熱帯アジア・太平洋諸島・台湾 我が国に有。 |
用途など | 装飾樹。神聖樹。木材(家具),果実は薬用(強壮剤)。葉は食用。 |
花 | 花序と葉 | |
バンコク・シリキット公園にて撮影 | 葉 | 幹 |
樹形・幹・葉 高さ3~7m落葉樹。小枝に白色斑点。葉:三出葉,互生。小葉は卵形で先尖。 | ||
花・果実 花は黄色~淡紫色。花弁4,雄蕊は長く10~16本。散房花序。果実:液果球形。やや白色。 | ||
花期 2~3月開花 | ||
学名に関して Crateva adansonii と Crateva religiosaはその亜種名も含めて,調べれば調べるほどに混乱してよく判らなかった。両者をシノニム(synonym)としている本やHPも多い。私も当初はシノニム(synonym)扱いにするつもりでいたが、The Plant Listでは別種である。バンコク・シリキット公園を訪問して開花しているCteva adansoniiを見て,花は大きく,葉は丸みを帯びて違いが大きいことから見た目にも別種である。 | ||
野菜 若葉、幼花を食用にする。 | ||
仏典の植物 クムボクの梵語名はカックタ, プンタリーカである。 (カックタ・ブンダリーカにはクムボクの他、同属のクムナムCrateva religiosaも含まれてます。) 漢訳仏典名ー分陀利樹(ふんだりじゅ)は分陀利華(ふんだりけ)として白い睡蓮と解釈されているが、この場合の分陀利樹は本種が該当すると思われる。 南伝仏典の伝えるところ1「過去28仏第10.アノーマダッスィー仏,第16.ピヤダッスィー仏及び第23.スィキ仏の3仏がこの樹下にて成道された」とある。 更に、2「ブッダはアーモクスサーンのモンパーシー夫人の葬儀の帰路,法衣を洗ったときに樹木の神様が,このカックタの樹の枝を曲げ下げてブッダが干すのを助けた」という。(翻訳能力と仏典の知識の不足で正確さに不安はありますが敢えて記載しました。) 北伝仏典では過去7仏第2. 尸棄仏(しきぶつ)が分陀利樹の樹下にて成道された」との伝えがある。 |
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雑感 タイでは聖木であり葉は食用である。仏典の植物種としては,タイと日本の両方に自生する数少ない植物種であると思われる。日本では魚の釣り餌,蝶の食草とは、植物と人との関係は大差である。 |
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