Syzygium cumini / ムラサキフトモモ
 科名属名学名 フトモモ科Syzygium cumini (syn)Eugenia jambolana 
 タイ名 หว้า(ワー) 
 その他名称 英名Jambolana、Java plum  インド・ヒンディー名Jamun   
 原産地  インド・東南アジア原産。
 用途など  果実は食用。 装飾樹。緑陰樹。             *ペッチャブリー県(西部)の県木。
     
 花
   
 チェンマイにて撮影  幼果実 果実
     
葉   実食  

 樹形・幹・葉 高さ15~20m常緑樹。 よく分枝して樹形大。  葉:単葉・対性。長さ6~10cm楕円形先尖。
 花・果実 花:花弁4黄白色・白色長い雄蕊が射出。太い枝に円錐花序多数。。
       果実:液果。長さ1~1.5cm卵形。黒紫色に熟。種子1個
 花期 3~4月開花。果実は6~7月熟。
 
 名称 ムラサキフトモモの漢訳仏典名は閻部樹(エンブ樹)であり,梵語名ジャンブーの音訳である。仏教的世界観ではシュメール山(須弥山)の閻部提(エンブダイ)に茂る植物である。英名のJambolanaもこれに由来すると思われる。ところで,タイでは梵語名ジャンブーはジャワフトモモ等にチョムプー(ชมพู่)として既に名称使用されていたため,ムラサキフトモモをチョムプー((ชมพ)ではなくหว้า(ワー)と別名にしたものと思われる。
 
 実食 宿近くの民家の庭先に生えている本種の下で果実の落下を待って拾っていたら,その家のおばさんが大きな籠を持ってきた。中には果実が満杯で,好きなだけどうぞとおっしゃる。チェンマイだなあ!!
持ち帰り実食した。果肉は甘酸っぱくて美味しいが,種が相対的に大きく可食部分が少ないのが惜しい。果実としてはややマイナーか。なお、果期には昔ながらの市場では売られている。
 
 植物染料 果実を使って、繊維を薄紫色に染色する。
 
 仏典の植物 南伝仏典のつたえるところ1「シッタルタが幼年の頃,初めて瞑想を,このムラサキフトモモの樹下で行った」2「(ウルウェーラーにて)マハーカッサパを教化するにあたり,カッサパの住処での朝食前にヒマラヤ雪林からムラサキフトモモの果実を持ち帰えるという秘蹟を行ったと伝える。この果実は日毎に,アンマロク,マンゴー,ミカン等になる。北伝仏典も同様の伝えで、果実はいろいろである。
なお、南伝・北伝仏典ともに、シュメール山(須弥山)の閻部提(エンブダイ)に茂る植物という記載があるが、内容詳細は私には難解で未把握です。

ムラサキフトモモは、梵語名ジャンブー、漢訳仏典名は閻部樹(エンブジュ)であり音訳名である。英名のJambolanaもこれに由来すると思われる(未確認)。タイでは梵語名ジャンブーはジャワフトモモ等にチョムプー(ชมพู่)として先に名称使用されていたため,ムラサキフトモモはチョムプー((ชมพ)ではなく、หว้า(ワー)と別名にしたものと思われる。
 
 雑感 庭先に植えるには樹形大きく大木過ぎるが、チェンマイ市内にはそこそこに植樹されている。果実は非常に多数で熟すとバラバラと落下して一面が果実で埋まってしまう。
、寺院では成長早目のい大樹で落下する葉・果実手入れが大変なのか植樹は少ない。
*シリキット植物園の山中にも本種の大木を何本か見かけているが自生と思われる。

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