ミクロコス属2種 <Microcos paniculata / ミクロコス・パニクラタ> <Microcos tomentosa / ミクロコス・トメントサ> 

 Microcos paniculata / ミクロコス・パニクラタ 
 科名属名 アオイ科・Microcos paniculata                 (従来シナノキ科)
 タイ名 กอม(コーム)พลับพลา
 その他名称 英名ー        中国名ー破布树
 原産地等 インド・スリランカ・東南アジア・中国南部。       タイでは全域の雑木林に生育。 
 用途等 果実可食(小鳥等の餌)。樹皮繊維より紐・縄。 
 花  花序
 チェンマイ市内にて撮影  果実  葉
   
 幹  極冠の様子  

樹形・幹・葉 高さ10m常緑樹。    葉:単葉・互生。長さ8~18cm卵状楕円形先尖。表裏に毛あり。紙質。
花・果実 花:萼片5匙状長・花弁5黄色、雄蕊多子房3室。円錐花序。果実:核果。長さ1cm倒卵形。黒褐色熟。
花期 4~6月開花。 7~9月果実期
 学名について The Plant Listでは、学名Microcos paniculataはUnresovedであり、他のデータべースではGrewia nervosa(=Grewia microcos)とSynonimである可能性も示唆されている。
タイ情報及び中国情報にはMicrocos paniculataの情報は多数、一方Grewia nervosaの情報は殆ど無いことから、当サイトではMicrocos paniculataをタイトル学名とした。
 
中国名ー破布树 。葉は破布叶、布渣叶と称され薬用(消化促進等)。
 
雑感 ミクロコス属はアフリカ・インド・東南アジアを中心に53種知られており低木又は小木である(維基百科より)。日本に分布はない。地味な木本植物で日本では殆ど知られていないようだ。

本種はチェンマイ近郊の山麓にはかなり多数生育している。葉は大きめで日が当たると輝いて見え、果実も多数生るが、やはり地味な木だ。しかしこういう木こそ地球環境・生態系に大きく貢献してくれているに違いない。そう思って見ていると、、この地味な小木が大きく見えてくる。華麗な花を咲かせ、美味しい果実を付ける植物も好いが、こういう地味な植物もまた好いものである。

 Microcos tomentosa / ミクロコス・トメントサ
 科名属名学名 アオイ科・Microcos tomentosa (syn)Grewia paniculata       (従来シナノキ科)
 タイ名 พลับพลา(プラッププラー) 
 その他名称 英名ー  
 原産地等 インド・スリランカ・東南アジア       タイでは全域の雑木林に生育。  
 用途等 果実可食。樹皮繊維より紐・縄。目立たない緑陰樹。
 
 花
 
 バンコク・シリキット公園にて撮影  花序
   
 果実 葉   幹

樹形・幹・葉 高さ15m常緑樹。極冠広。葉:単葉・互生。長さ8~7cm楕円形先尖。鋸歯又は全縁。表裏に毛。
花・果実 花:花径1~1.5cm、萼片5匙形、花弁5黄色円錐花序。 果実:核果。長さ15cm倒卵形、黒紫に熟。 
花期 4~5月花期。6~12月果実期
 学名について The Plant ListではMicrocos tomentosaはAcceptedである。しかし(syn)Grewia paniculataは、上掲のMicrocos paniculataと学名を混同しやすく、名表札に間違いはないか、画像に間違いがないか不安が残りますが、取りあえずはミクロコス属2種として掲載をしておきます。
 
 
雑感  バンコク・シリキット公園に地味な花を咲かせていた。果実は黒色に熟すると甘味があり美味しいらしい。上記掲載のミクロコス・パニクラタ同様に地味な植物である。用途を調べていたらたら ’目立たない緑陰樹’という記載があった。その通りで、何と素晴らしい樹だと思った! 


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